TENAマイスター認定制度は、TENA製品の特性を活かし手順にそってあてることができる方を認定する制度。
あて方という基礎の浸透・徹底は、シンプルなものであるがゆえ、取り入れていただいたお客様にとって、個々の目的・意義があり、変化・成果があります。
今回は、TENAマイスター認定制度をご活用いただくお客様インタビュー第2弾です。
ご施設紹介
東京都 社会福祉法人響会 特別養護老人ホーム好日苑 様

- 1998年開設
- 本館 88床(従来型)
- 新館 50床(ユニット型)
- 平均介護度 3.9(2021年8月時点)
- TENAご使用歴 2003年11月~

お聞きした方
特養課長 石毛 健太 様
東京都の「TOKYO働きやすい福祉の職場宣言事業」の事業所に登録されたと聞きました。貴法人での“人財”への考え方を教えてください。
当法人 社会福祉法人響会ではサービスの本質は人であり、サービスを提供する人、サービスを利用する人を法人の財産であると考えています。人と人が出会い、喜びが波立ちとなって響き合うことが法人の理念。
当施設の人材育成もこのような考えのもと、法人も働くスタッフもともに成長していける人財育成システムを取り入れています。働き手不足の中、”介護の経験や資格がなくても、働きながら介護の知識をつけ、実践を通してスキルを磨く”と方針を据えて、学び合う職場環境を整えて採用しています。
◆TOKYO働きやすい福祉の職場宣言事業とは
東京都が、働きやすい職場づくりに取り組むことを宣言する高齢・児童・障害分野の事業所の「働きやすさ」に関する情報を公表することで、人材の確保と定着を求める福祉事業所と自分に合った職場を探す求職者の双方を支援することを目的に実施する事業。
(公益財団法人東京都福祉保健財団に委託して実施)
◆働きやすい福祉の職場ガイドラインが取組の目安
働きやすい職場づくりといっても取組は様々。そこで東京都は、働きやすさの指標となる項目を明示した「働きやすい福祉の職場ガイドライン」を策定し、このガイドラインを踏まえた職場づくりに取り組む事業所を「TOKYO働きやすい福祉の職場宣言事業所」として応援します。
※引用元:公益財団法人 東京都福祉保健財団ホームページより
ご登録にあたって、働きやすい福祉の職場ガイドラインの達成に向けた取組内容としてCST活動や、TENAマイスター制度を取り上げていただいたとお聞きしました。
当施設では、新入職員にCST(コンチネンスサポートチーム)委員会に入ってもらいます。介護に関する資格や経験なく入職される方もおり、ケアの基礎や喜びを学んでいただくには、排泄ケアは入口として適していると考えています。
なぜなら、排泄は人の尊厳に関わるケアで、ケアの本質ともいえるからです。
TENAマイスター認定制度を通して、製品に込められた理念、使用ステップの意味を学ぶことができ、正しい知識が身につくことはもちろん
「なぜ、このようにあてるのか」「なぜ、この方にこの1枚なのか」
と、根拠を学ぶ、根拠に思いを巡らすことができることが大きいと考えています。
根拠が分かることで、一つひとつのケアや手にする道具に納得感が持てるようになるからです。知識や自信がつくと、排泄ケア以外の場面でも積極的な意見が上がるようになりました。
以前は、定時でトイレにお連れすることが多かったため、ご利用者を少しお待たせしてしまっていた場面も見られましたが、最近では積極的にお声かけする笑顔のスタッフの姿がよく見られるようになりました。
◆働きやすい福祉の職場ガイドライン項目一覧
※引用元:公益財団法人 東京都福祉保健財団ホームページより
◆働きやすい福祉の職場認定にご活用いただいたTENAサービス
ガイドライン項目 | TENAサービス |
---|---|
Ⅱ(人材育成に関する項目)
7「外部研修、勉強会等職員の能力開発」 |
TENAアドバイザーによる定期勉強会 |
Ⅲ(仕事の評価と処遇に関する項目)
8「キャリアアップの仕組み整備」 |
CST(コンチネンスサポートチーム)
委員会活動 |
Ⅴ(職場環境・風土に関する項目)
15「職員のモチベーションを高める取組み」 |
TENAマイスター認定制度 |
17年以上(2021年時点)と長くTENAを継続ご使用。どのような点にご満足いただいているか教えてください。
これまで何度か他ブランドのご提案を受け、都度検討してきたことは事実です。それでも見直しをした結果、TENAを使い続けています。
なぜなら、当法人・施設の理念や私たちの目指すコンチネンスケアとTENAは同じ思いを持っていること、TENA製品は見た目も配慮したデザインで、お一人おひとりに合った製品を組み合わせて使うことで個別ケアができるからです。
当施設は従来型とユニット型の両方あり、従来型のフロアでもユニットケアで培った個別ケアの考え方を重視していく方針。
排泄に限らず、その方の残存能力を活かして自立した生活を支援することを目指しているので、今後も定期的に見直しをして、施設理念の実現につながっているのか、利用者さんの自立支援につながっているかという観点から見極めていきたいと考えています。
まとめ
●安心と暖かさの提供という理念の下、サービスの利用者や提供者は財産
●介護の資格・経験がなく入職しても、人財育成システムの一つとして、CSTメンバーに入れ、コンチネンスケアを通してケアの基礎、本質を学んでもらう
●TENAマイスター認定制度を通して、「なぜ、こうあてるのか」「なぜこの方にこの1枚なのか」の“根拠”を知ることで得た自信が、他のケアでの積極性にもつながっている
●今後もTENAの活用が利用者の自立支援につながっているかを定期的に確認し、理念の体現に向けて歩んでいく